作業療法士とは
はじめに
こんにちは。
作業療法士のらいごです。
突然ですが、皆さんは『作業療法士』という職業をご存じでしょうか?
最近では、理学療法士の知名度アップと一緒に、リハビリの職業として、名前を聞いたことがあるのではないでしょうか。
今回は、作業療法とは何なのか?と言うお話を、以下2点に絞って書かせて頂きます。
作業療法士の仕事
作業療法士の『作業』とは、日本作業療法士協会の作業療法の定義によると
作業療法は、人々の健康と幸福を促進するために、医療、保健、福祉、教育、職業などの領域で行われる、作業に焦点を当てた治療、指導、援助である。作業とは、対象となる人々にとって目的や価値を持つ生活行為を指す。
日本作業療法士協会 作業療法の定義|日本作業療法士協会 (jaot.or.jp)
とのことです。
長文ではありますが、これを分かりやすく書くと
『あらゆる場所で人々を幸せにするために、生活や趣味のお手伝いをする』
という意味合いにも取れると、筆者は考えました。
「皆さんは、どんな時に幸せを感じるでしょうか?」
美味しい物を食べている時、好きな人と一緒にいる時、趣味に没頭している時など、答えは一人一人違うでしょう。
筆者が関わる人たちも、それぞれの幸せの感じ方や物が全員違うため、その人たちが思う幸せに少しでも近づけるように、一緒に協力していく仕事です。
具体的には、一緒に散歩などの運動をしたり、ご飯を食べたり、最近では一緒にYouTubeを観て楽しみを共有したりなどしています。
私たち作業療法士の仕事先は、日本では主に病院やクリニック等の医療機関がメインになっています。
筆者の同期の約8割は、病院やクリニックなどの医療機関に就職しているのが現状です。
また、筆者のように福祉施設で働いている職員はごくわずかで、学校や一般企業で働いている方は更に少ない傾向にあります。
聞いた話によると、海外では小中学校に『作業療法室』と言う保健室のような位置づけで働いていたり、病院や施設に留まらない活動をしている先生方が沢山らしいです。
作業療法士の魅力
私が作業療法士のことを知ったのは中学生の頃でした。
それまでは、学校の進路希望調査の将来の夢の欄には
『3LDKの家に住めるような職業』
と漠然とした回答をして、担任の先生を困らせてしまいました。
そこで、母から「こんな仕事あるけどどう?」と、作業療法士のパンフレットを貰ったり、地元の作業療法士の方とお話し出来る説明会などの参加させてくれました。
正直なところ、はじめは良く分からないまま連れ回されたことしか覚えていません。
作業療法士になろうと思ったきっかけは、高校のインターンでの病院見学でした。
その場に作業療法士の先生はいませんでしたが、病院のデイサービスを利用している高齢者の方々を見て思いました。
(きっと作業療法士の人だったら、この人たちのことを見ただけで分かるんだろうなぁ・・・)
と勝手に想像していました。
今覚えば作業療法士である必要性はそんなになかったかもしれません。
しかし、その時は何か作業療法士に対して、レクなどの遊びを通して人を理解できる『さりげなさ』を持っている職種であると感じ、それを信じて養成校への進学を決意しました。
臨床に出てから思うのは、高校時代に求めていた『さりげなさ』はやはり必要ではないかと言うことです。
今でこそ感覚統合やBIG5などの知識に触れ、人の行動に対する推測をしやすくなりましたが、元々大々的に検査します、評価しますと言った行為にあまり魅力を感じないタイプでした。
ですので、自分の観察眼を信じて目の前の人を理解することの重要性を、『さりげなく』という形で体現出来るような人になりたいなと今でも思っています。
おわりに
今回は作業療法士について、私が知っていることの一部ではありますが、書かせて頂きました。
作業療法を通じて、幸せについて書いた筆者ではありますが、まだまだ自分にとっての幸せについては分かっていない部分もあるのが、正直なところです。
そんな中でも、他者の幸せを模索する過程で、自分の幸せについてもいつか知るきっかけがあるのではないかと感じています。
人のために、そして自分のために学んだことが何かの形で返ってくることを期待して、また働いてきます。
何か気になった点や感想がありましたら、コメントにてご連絡を頂けると大変嬉しいです。よろしくお願いします。